Born Too Late

Yuya's old tech blog.

PHPUnit によるテスト駆動開発 #02 テストを書いてみる編

2010-07-17 14:51:50

目的

とりあえず、とにかく、テストを書き、PHPUnit で実行すること。

想定される読者

TDD を知らない、PHPUnit をまだインストールしていない、という方は前回の記事『#01 インストール編』をご覧ください。

逆に、上記項目より上を行く方にとっては、特に参考になることは無いかもしれません。

テストされるコード

初めに、実際にプログラム上で使われるコードを用意します。

TDD の世界には「テストファースト」という言葉があります。それは、「実際のコードよりもテストコードを先に書く」というスタイルを表していますが、ここではそういった細かいことは気にせず話を進めます。

2 つの引数を足し算するだけの簡単なメソッドを持った、非常にシンプルなクラスです。

テストするコード

以下のようなコードを用意します。

これが、PHPUnit でテストを書く際の最小単位である、テストケースです。

注目すべきは、testAdd メソッドの中身です。これは、assertEquals というメソッドが、「$calc オブジェクトの add メソッドに、引数として 1 と 1 を渡せば、2 になるよね」といったことを確かめるためのコードです。

その他の部分は、PHPUnit でテストケースを書くためのおまじないみたいなものです。細かいルールについては次回以降、徐々に説明するとして、とりあえず次に進みます。

テストを実行する

ターミナル上で以下のコマンドを実行します。

$ phpunit CalcTest.php
PHPUnit 3.4.15 by Sebastian Bergmann.

.

Time: 1 second, Memory: 4.75Mb

OK (1 test, 1 assertion)

最後の行の「OK」は、このテストが成功し、コード (Calc.php) が正確に実装されていることを示しています。また、1 つのテスト (1 test) と 1 つのアサーション (1 assertion) が実行された、ということも示されています。

もし add メソッドに間違いがあった場合は、PHPUnit の実行結果は以下のようになります。

$ phpunit CalcTest.php
PHPUnit 3.4.15 by Sebastian Bergmann.

F

Time: 0 seconds, Memory: 4.75Mb

There was 1 failure:

1) CalcTest::testAdd
Failed asserting that <integer:1> matches expected <integer:2>.

/path/to/CalcTest.php:10

FAILURES!
Tests: 1, Assertions: 1, Failures: 1.

これは、add メソッドが 2 を返すはずなのに、実際は 1 が返ってきてしまったために、テストが失敗してしまったことを示しています。

このような場合は、テストが成功するまでコードを修正しましょう。

アサーションとは

アサーションとは、変数の値や、メソッドの返り値をチェックすることです。さっきのテストケースでいえば、assertEquals メソッドがそれを行っています。

ざっくり言ってしまえば、前回からの繰り返しになりますが、「このメソッドにこの引数を与えると、この値が返ってくるよね」といったことをチェックすること、と言えるでしょう。

アサーションには多くの種類があり、例を挙げれば、

などなど、たくさんあります。

ですが、とりあえずは assertEquals と assertTrue だけ使えれば大抵のことは何とかなるので、他は必要に応じて調べながら覚えていけばよいでしょう。

まとめ

今回は、テストを書くこと、そして実行すること、に的を絞って解説しました。

次回は、テストコードを拡張させながら、PHPUnit でテストを書く際のルールについて、もう少し踏み込んでいこうとおもいます。